2009年07月05日

大公トリオ

090704_1713~02.jpgパルテノン多摩サロンコンサート#110
「大公トリオ」
石田泰尚+山本裕康+諸田由里子

場所:パルテノン多摩小ホール
曲目:ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品67

ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 作品97「大公」

アンコール
シューマン:トロイメライ
クライスラー:ウィーン小行進曲

★ぼんやりしていてチケットを買うのが遅くなってしまい、本日はサイドブロック。それでも程良く半ばの座席だったので音響は良好でした。

ショスタコはいつか石田様と阪田様と泉ゆりの嬢のトリオで聴いた時はただただ衝撃!と言う感じでしたが、今日は少し落ち着いて聴けたかも。
冒頭のチェロは「死んだ方がマシ!(by山本氏)」と言うぐらいのプレッシャーがかかる部分らしいのですが、何気に私は結構好きです。チェロとヴァイオリンの得意な音域を取り替えっこした様な不安定さが全体にも波及してこの曲のテーマみたいになっていますね。
ところが全編不安定なだけかと思いきやそうでもなくて、ちょっとホッとする様な民謡風の部分があったりして、なかなかに面白いのです。
民謡風の部分は心なしか演奏者のお3方も表情が柔らかかった様な。
パンフレットに曲のチョイスの理由が山本氏の言葉で掲載されていたのですが、それが凄く良かったです。
引用すると
「多分バブルまっただ中ではこの曲は意味がなかったとさえ思う。今だからこそこの曲を弾きたい」
と言うコメントが特に印象に残りました。
でも確かに不安を表現した様な曲ではあるのだけど、先述の様な明るいパートも存在する訳で、不安の中にも希望の様な何かがあったのではないかと感じました。

休憩があった後はサロンコンサートらしくトークもあったり。
実際はショスタコの疲れが抜けてないから、らしいのですが(笑)。
山本氏の面白トークに会場は爆笑の渦。いや本当に。
パルテノン多摩へのコメントを求められた石田様も山本氏のトークの美味しい所へ返すなどMCも進化していてかなり面白かったです。
でも今回は山本氏に全部持って行かれちゃったかな。
後、諸田嬢はウケすぎです(笑)。笑い上戸なのでしょうか。

後半はベートーヴェンの「大公」。今回は大公はパルテノン多摩のこと、と演奏家とパトロン的なお話も。演奏家はこうやってホールに呼ばれるか赤字覚悟で演奏会を行うしか表現の場がないと言う事で、私はチケットを沢山買おうと思いました。
行けないかもしれないと思って買い控えしたりしてた時期があるんですが、行けなくても良い。空席になってもチケットさえ売れてれば赤字にはなんないよ!と思うのです。大公にはなれないけど何かの足しにはなるよ!
演奏家を支える為に聴衆が出来るのはチケットを買うことだけだし…
アンケートはいつも「石田様が出るならまた来ます」と書いて来ている。これで石田様がまた呼んで貰えるなら万歳ですから。

さて本編。
サロンコンサートのイメージにピッタリの優雅で華やかな曲。前のショスタコとの違いがあまりに激しすぎてちょっと違和感があるくらい(笑)。サロンコンサートとしてはこちらの方が気楽に聴けて良いかもしれません。
ヴァイオリン、チェロ、ピアノが対等な関係の演奏で、それぞれの楽器が来て欲しい時にキチンと来てくれるのが嬉しいです。他パートを支えるシーンではピリッとアクセントを加えつつも一切煩くならない演奏で、素晴らしい!やっぱトリオはこうでなくっちゃと思うのです。
特に諸田嬢のクリアな音質のピアノは良い。透明度が高い音とでも言えば良いのか、弦楽器の音がよく映える音です。

ガッツリ2曲聴かせてくれるプログラミングも観客に媚びてなくて良い(媚びるならショスタコはやらないだろう)。これを聴いて欲しい、と言う意志を感じるプログラムでした。こういう演奏会好きだなぁ…
パルテノン多摩は良い演奏会を主催してくれたなぁ、と思います。ありがとうございました。
posted by 館風 at 12:16| 神奈川 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 携帯さんから。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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